前回、ベトナム人経理向けのClaude教材を公開したところまで書いた。
Claude Codeでの教材づくりが楽しくなってしまった。Claude Codeは動画も生成や編集もでき、字幕も追加できるので、思いつきをすぐ形にしやすい。
1. 冒頭に「まず、全部やらせてみる」を置いた
Claudeは特に頼まなくてもエクセルやワードを作ったり、スライドや動画まで作ったりするのが、他のAIとの違い。
そこで、細かいことをひとつずつ試していくのではなく、レッスンの前にデモの回を挟んだ。覚えることは何もない。資料をまとめてボンと投入して、Claudeが作った資料をみてこんなことができるのかとわかってもらうための章。
渡すのは、架空会社の1か月分の書類一式。請求書のPDFとXML、発注台帳、銀行明細のCSV、帳簿、得意先と債権の一覧、そして3部門がそれぞれバラバラの書式で出してきた経費表。実務でよくある「揃っていない状態」をそのまま入れる。
依頼はこれだけだ。
未払の請求書、得意先別の債権と延滞、銀行と帳簿の差異、3部門の経費を統一したもの、サマリー——この5つをまとめたExcel
得意先ごとの債権確認書
一番延滞している先への督促状
日本語の、本社向け月次報告
そして条件を2つ付ける。資料にない数字は作らないで空欄にし、別途報告すること。判断が必要なものは表に混ぜず「要確認事項」として分けること。
この2つが入るかどうかで、出てくるものの性質が変わる。ないものをAIに埋めさせない、という型を、説明ではなく最初の体験として渡したかった。
出てくるファイルを見てから準備の話を読むのと、準備の話を読んでから始めるのとでは、たぶん残るものが違う。
2. 写真をつけた
各レッスンにサムネイル写真を入れた。ChatGPTで生成している。
Claude CodeからもChat GPTを呼び出して生成できるが遅い感じがしていたので、今回はChat GPT for Workを使った。Claude Codeで使っているフォルダをChat GPT for Workにも共有して、文脈を理解してもらったうえで画像を生成している。画像プロンプトはいっさい書いていない。
3. 動画をつけた
デモの回に動画を置いた。ここが今回いちばん面白かったところだ。
分担はこうなった。
画面の録画:自分
声:ElevenLabs(ベトナム語のナレーション)
編集:Claude Code
字幕:Claude Code
つまり、私が手を動かしたのは録画だけだ。切る場所を決めるのも、ナレーションを差し込む位置を合わせるのも、字幕ファイルを作るのも、全部Claude Codeにやらせた。動画編集ソフトは開いていない。
自分でやってみて意外だったのは、編集を「作業」ではなく「指示」として扱えることだった。どこを残してどこを詰めるかを言葉で伝えると、そのとおりのものが出てくる。気に入らなければ言い直す。タイムラインをドラッグする作業が、会話に置き換わった。
声をElevenLabsにしたのは、ベトナム語のナレーションを自分の声で録る選択肢がなかったからだ。そこだけは外注に近い。
【加筆:動画を作ってみて実際どうだったか、詰まったところを1〜2行】
作ってみて思ったこと
この教材の制作で、私がやっていることは、だんだん「決めること」だけになってきている。
何を教えるか、どの順に置くか、何を書かないか。それは私が決める。文章も、資料も、写真も、動画も、それを形にする工程は全部AIがやっている。
そして皮肉なことに、これはこの教材が教えようとしていることそのものだ。AIに質問するのではなく、AIに仕事をしてもらう。 教材を作る過程が、教材の主張の実演になっている。
現状
教材はここ。ベトナム語と日本語が切り替えられる。



